「この鳴りっぷりと元気」SANSUI LM033 / LM022


VICTOR SX-3以来スピーカー探しの旅は続いています。
少しばかり衝撃的な体験の影響は大きかったのか?

脳と体に焼き付き、消えない刻印が刻み込まれたのは事実です・・・只、向かうべき方向と光も同じくらい?それ以上に見えた様な・・・ポジティブシンキングでしょ?

楽天的な人生を送ってはいますが、オーディオに関しては、拠りポジティブ全開、学ぶ事・感じる事・体験する事、一杯一杯が多すぎて、五感の全てを使い前に進むのみ・・・

オーディオショップ巡りも日常になり、また訪れたスピーカーの前・・・なにやら元気です、今まで聞いた事が無い「明るく元気」な音・・・弾ける音先はアメリカ?・・・ノー天気な明るさと元気・・・馬鹿なの?節度は無いの、慎みは?・・・関係ないねと鳴っているのはSANSUI LM033でした。

SANSUI LM033 ¥37,000(1台、1975年頃)
使用ユニット  低域用:25.5cmコーン型/高域用:6.5cmコーン型
周波数特性  34Hz~20kHz
クロスオーバー周波数  1.5kHz(12dB/oct)
出力音圧レベル 92dB(新JIS)
外形寸法 幅310x高さ710x奥行304mm
重量  18.7kg


ユニットに対しマグネットはVICTOR SX-3と同様に小さく、特にウーハー用は明らかに小さいSX-3と全く同じ、この価格帯の限界が見え隠れします・・・でも、出てきた音は真逆・・・双方とも意欲作、VICTORにとって初めてのビックヒットに成長し、SANSUIにとってはJBLとのコラボ後、JBLの音を自分たちの音として消化しようとした意欲、どちらも会社の方向性を左右するほどの力の入れ様とやる気を感じさせ、開発の方向性が違うここまで違う物が出来上がるかの見本の様な出来栄えでした。

似た所・違う所が混在、全くの別物では有りません。
一本の大きな木の幹は同じ(ウーハー約25cm振動板に対しエッジ比率が非常に大きい・ツイーター5~6cm・マグネット弱い)から枝分かれ(ウーハーエッジとツイーターの構造と素材が真逆・エンクロージャーのコンセプト・形状と硬性が真逆)2台の違いを理解する事で、設計の違いによる音の出方が試聴前に判る様に成っていき、スピーカーを理解する上で良い参考書に成ったと思います(この時点ではまだまだ理解出来てません・・・ず~と先の話です)今回の場合は軽量コーンウーハーとギャザードエッジの採用と、その後の現代スピーカーへ受け継がれるスリムフェースとバッフル厚の強化がSX-3との決定的な違いの成ったと思います。

音に関しては冒頭にも書きましたが「明るく元気」なブンブン丸で、低域の量も躍動感も立派なもので、中音域に張り出しも強く、高音域も芯が有り、伸びは足りませんが詰まった感じは余りなく明快な感じで、JBLの影響を感じます。

ジャンル的にはキャラクターを考えるとPOPS・JASSになるのかと思いますが、クラシックのピアノソロのブリリアントな響きや、バイオリンの擦れ等ライブな響きは有る程度対応してくれそうな感じです。

自信の新開発技術LM(Linear-Motion)により背圧回避に成功したとは言え、6.5cmコーン型の限界、高音域が伸びきっている感じは無いので、クラシックの大編成・倍音成分の多い曲では厳しい気はしますが、大音量でない限り高音域が歪んだり・クリップする事無くそこそこ楽しめると感じました。

只、LM033のバランスは私の理想より低音域が出すぎな感じが有り、結局購入したのはウーハーがダウンサイズ20.5cmの下位モデルでした。

当然スケール感等は価格以上の差が有り、好みに拠り基本的キャラクター「明るく元気」は同じでも評価が分かれ、私には由りナチュラルバランスでタイトでスリムなLM022が合っていた様です。

LM022 ¥28,000(1台、1975年頃)
使用ユニット  低域用:25.5cmコーン型/高域用:6.5cmコーン型
周波数特性  35Hz~20kHz
クロスオーバー周波数  2kHz(12dB/oct)
出力音圧レベル 91dB(新JIS)
外形寸法 幅278x高さ620x奥行250mm
重量  12.0kg

SANSUI LMシリーズは、心も晴れ晴れと最高の気分にしてくれ、自信が求める音の入口にいた貴重なスピーカー、まだまだ回り道は続きますが、この音の何歩か先に理想の音・好きな音が有った様です。

次回は「レコードが苦手」DENON DP-3000・ORTOFON AS212・ADC QLM36MKⅡで会いましょう

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